「水と肥料のどっちが大事なの?」 瞑想の種類が多くて迷ったら
たとえば農家の人に、
「水と肥料、どちらを使ったら良いですか?」
と聞かれたら、どう答えたら良いんだろう。
たとえば、一人暮らしを始める人に、
「洗濯機と電子レンジ、どちらを買ったら良いですか?」
と聞かれたら、どう答えたら良いんだろう。
たとえば、恋人に、
「仕事と私、どちらが大事ですか?」
と聞かれたら、どう答えたら良いんだろう。
(「あなたです」と答えてあげたら良いと思うけれど)
「どっちもだよ!」って思わないだろうか。
世間一般の「どちらが良い?」っていう質問には、大きな落とし穴がある。
「どちらが良い?」っていう質問自体が、理解のレイヤーが浅く、間違っていることが多いということだ。
瞑想、どれが良いの?
瞑想にも色んな種類がある。
- 呼吸に意識を集中する (集中)
- 心を観察する (観察)
- 何もしようとせず、ただ座る、ただ存在する (存在)
- 自分や他の人の幸福を祈る (祈り)
- 自分の思考を洞察して、問いかける (フォーカシング)
これも「一体、どれが良いの?」って考え始めてしまうと、まず答えは出ないだろう。
「全部だよ!」というのも、ちょっと違う。
なぜなら時と場合によって、どれかは必要かもしれないし、どれかは不必要かもしれないから。
なので僕自身は、
「必要な時に、必要な瞑想をすれば良い」と思っている。
脳の種類はたくさんある
たとえば、脳だって一種類じゃない。
これはおそらく、心の働きに置き換えても同じだ。
これらを総合的に鍛えることで、より安定した心理状態を作り上げることができるだろう。
瞑想の種類の選び方
僕自身は最近、あまり頭で考えずに、
「いまはこんなトレーニングが良いかな」と、直感的に選べるようになってきた。
たとえば「今は心が高速回転しているから、呼吸で息を整えてみる」とか。
たとえば「今はすごくエネルギーがあるから、無の感覚に挑戦してみる」とか。
これは「経験済みの瞑想」をするときの話。
逆に、自分で意識的に工夫して、瞑想のトレーニングを組み立てるようにもなってきた。
たとえば
「そういえば人の話し声って苦手だな。じゃあ店のざわめきの中でも、安心を見つけてみよう」とか。
「レジの前に立つ時って緊張する。じゃあ、店員さんの幸福を祈ってみよう」とか。
これは「新しいタイプの瞑想をする時」の話。
(武芸やスポーツと同じで、瞑想でも、自分でトレーニングメニューを組み立てるのはすごく役立つ)
経験は自然と、僕らに味方する。
もしくは意識的に選び方を工夫することで、選び方自体を上達させることが出来るだろう。