呼吸のクオリア 〜ビギナーズマインドを取り戻す〜
呼吸には質がある。
「マインドフルな呼吸」。
「心地良い呼吸」。
質感とか、クオリアとでも言えば良いだろうか。
「スピード」や「量」だけでは測定できないもの。
呼吸の「ニュアンス」が存在する。
そしてどうやら、マインドフルな気持ちは、マインドフルな呼吸と、強く関係しているみたいだ。
呼吸が関係するのは、単に、体や心の状態だけじゃない。
心が感じ取る「質感」も、呼吸の「質感」と連動しているような気がした。
マインドフルネスの質感
「マインドフルネスな質感」は、存在するものだった。
ビギナーズラックとでも言うんだろうか。
トレーニングを始めたばかりの頃、偶然にも僕は、マインドフルネスの最も素晴らしい部分と出会えていたのだ。
マインドフルネスを始めたばかりで、驚きが心を満たしていただけだ、と思い込んでいたけれど。
その質感は、しばらくの間、なかなか現れずに、まるで消えたのようだった。
なのでその間、僕はトレーニングで、他の心の能力を鍛えていった。
(たとえば基本的な集中力とか、自己観察力とか)
そして1年が経ち、初心者の頃に感じた「最も素晴らしい部分」を、取り戻そうとしている。
しかも今度は偶然じゃなく、呼吸によって再現できる、より明確なものとして。
ビギナーズマインド
マインドフルネスの世界では「初心者の心=ビギナーズマインド」が重要だと言われる。
僕はこのことを、今回改めて実感した。
そしてこの「ビギナーズマインド」さえも、恐らく僕らは、トレーニングによって身につけることが出来る。
なぜならマインドフルネスのトレーニングの本質そのものが、まさに、初心に戻るということなのだから。