体は頭より100倍賢い
たとえば瞑想中に
「手放していく」
という言葉を、心の中で唱えてみる。
そして、体の反応を確かめてみる。
次に
「付け足していく」
という言葉を、心の中で唱えてみる。
そして、体の反応を確かめてみる。
すると、自分自身に起こる反応がまったく違うことが分かる。
理論的に考えると、言葉なんて、根本的には文字の羅列にすぎないはずなのだけれど、何度試してみても、本当に反応が変わるから不思議だ。
おそらく今まで人生の中で、膨大なイメージがその「言葉」に蓄積されていて、自然に脳が反応するのだろう。
これは本当に不思議な現象に思える。
脳の裏側で、どんなプロセスが働いているのか、頭で考えても全容が全く分からないし、腑に落ちない。
だけど体は現実に、言葉に応じた反応を見せる。
頭で理解できなくても
僕らは例えば「言葉が肉体に与える影響」や「脳科学的なプロセス」の全てを、頭で理解できるわけじゃない。
だけど体に起きていることは現実だ。
いくら頭で考えて理解できなくても、実際に起きていることが真実だ。
もちろん、心や体に起こるプロセスを、頭で明確に理解できていた方が重宝するだろう。
だけど「頭での理解」にはそもそも、限界があると考えたい。
瞑想をしながら「頭では理解できない現象」に出会っても、
理解できないからといって否定したり、全てを理解しようとしたりせず、「自分」よりももっと賢い「体」に判断を委ねても良いのかなと思う。
大勢の科学者が技術の粋を集めても、まだ解明できない部分が多いのが、人間の脳や体の仕組みなのだから。