ぼーっとできない人のための、ぼーっとする練習 ( 頭脳エネルギーの回復手段を持つ )
「ぼーっとする」という行為には、
「生産性がゼロ」「何の価値もない」という古いイメージがある。
だけど実は「ぼーっとする」というのは、意外に高度なスキルだと、僕は思っている。
それも、人間にとってかなり重要な。
「4つのエネルギー管理術」で言えば、頭脳面のエネルギー回復をしてくれるような。
ぼーっとするには練習が必要
「ぼーっとしたい」と思っても、いざ試してみると思うと、うまく出来なかったという経験はないだろうか。
それは実は、偶然のせいでも、性格のせいでも、タイミングのせいでもない。
ぼーっとするのはスキルだからだ。
うまくなるにはトレーニングが必要だ。
逆に、練習次第でこの能力を伸ばしていくことが出来る。
ぼーっとするって何?
ちなみにここでいう「ぼーっとする」というのは、
「色々考え事をして、いつの間にか時間が過ぎてしまうこと」とかではない。
「脳の頭脳面な働きを休ませて、別部位の脳の働きをうながすこと」だ。
普段は使っていない脳の部位を使うイメージだ。
ちなみに脳科学的にも、人間が「ぼーっとしている」時も、脳は活発に働いているらしい。
ただ、活動する部位が普段と違うというだけで。
ぼーっとするメリット
ぼーっとするメリットは、頭脳面のエネルギーの回復になること。
創造性が活性化することなどが挙げられる。
僕自身の実感としても、
「頭を使う作業」の後に意識的に「ぼーっとする」という時間を挟むと、
ひたすら「頭を使う作業」を直線的に続けるよりも、かなり知的活動のクオリティを上げられるような気がしている。
僕らは普段「頭脳面のエネルギーの消費」に対して、回復手段を持っていない。
「眠る」とか「休憩を取る」とか、消極的な回復方法しか備えていない。
たとえ表面的には休憩を取っていても、めまぐるしく思考が働いたままだと、それは頭脳のエネルギーを回復させることにはならない。
なので、「ぼーっとする」スキルを身につけることで、頭脳面の回復手段を持てることになる。
ぼーっとする筋肉を鍛える
この記事では、ぼーっとするための具体的な練習方法をご紹介したい。
その前に、ひとつだけ覚えておいてほしいのは、これが僕らの非常に弱い部分、衰えている部分を鍛えるトレーニングだということだ。
今まで使っていなかったような筋肉を使うようなもので、最初はもどかしさを感じたり、抵抗を覚えるかもしれない。
なので1回やって、うまくいかなくても、継続的に地道にチャレンジしてみてほしい。
(最初から「マリオブラザーズ」を全面クリアできる人はいない)
これはわりと高度な訓練方法なので、
どうしてもうまくいかないようなら、マインドフルネスの他のトレーニングから始めてみたほうが良いかもしれない。
ぼーっとするトレーニング
僕らは人生でいちどぐらいは、ぼーっと出来たことがあると思う。
たとえばお祭りの日だったり、旅先でゆっくりした日だったり。
その感覚を思い出すことができれば、成功は近い。
たとえば、ビルの高い場所で、遠くで流れていく車を眺めてみたり。
なるべく落ち着ける景色の中で、木が揺れるのを眺めてみたり。
まずは「視覚的に、自分が一番ぼーっと出来るもの」を探してみるのが良いと思う。
目に見えるターゲットがあった方が、トレーニングがしやすいはずだ。
(「視覚」と「頭脳面の働き」とは、密接につながっているように思う)
「脳が休まる感覚」「頭脳が休まる感覚」を覚えたら、それがきっと「ぼーっとできている」ということだ。
いちどその感覚が分かったら、あとは思考に気が逸れるたびに「ぼーっとすること」に
集中すれば良い。
「ぼーっとすることに集中する」と言うと、言葉的には矛盾しているように聞こえるかもしれない。
だがこれは要すると、脳の特定の部位を休ませて、特定の部位を働かせることなので、現象的には矛盾していないと感じる。
あと「ぼーっとすること」にもピークがあるので、ピークが過ぎたなと思ってしばらくしたら、トレーニングをやめると良いだろう。
ちなみに
慣れてくれば、色々な場所でぼーっとできる。
「信号待ちの間に、ぼーっとしてみる」というのも良いかもしれない。
僕らは普段から、頭脳を働かせすぎな傾向にある。
ぼーっとするスキルを身につけることで、効果的な回復手段を持つことは、きっと人生に有効に働くだろう。