習慣は水のようなもの (「習慣の力」より)
「習慣の力」を読んでから、僕は「水」の存在を意識するようになった。
そして、習慣が自分を動かしている現場を、多く目撃している。
作家のデイヴィッド・フォスター・ウォレスは、卒業を控えた学生たちに向かって、かつてこんな話をした。「2匹の若い魚が泳いでいると、反対から泳いでくる年上の魚に出会った。年上の魚は『やあ、君たち、きょうの水はどうだい?』と尋ねた。若い2匹の魚はしばらくまた泳いでいたが、やがて1匹がもう1匹を見てこう言った。『水ってなんだろうな?』」 この話の〝水〟とは習慣やパターンであり、毎日行っている、無意識の選択や目に見えない決心のことだ。それは見つけようとすれば、また見えるようになる
偉大な本を読むたびに、自分がいかに、人間というものを理解していなかったかに気付く。
マインドフルネスと、科学に基づいた本を読むことの共通点は、どちらも「認知エラー」を正してくれるということだ。