ホムンクルスと瞑想 〜手足の感覚、そして集中力〜
あなたはホムンクルスを知っているだろうか。
「人体の感覚がどの部位に集中しているか」を表した像だ。
僕が最近思うのは、瞑想とこのホムンクルスはものすごく関係が深いということ。
以前僕は、集中力は「頭のあたり」とか「胸のあたり」に位置すると思っていた。
「集中している」というと「頭を使っている」という感じがする。
あまりにそのイメージが強かったので、いつまでも集中力の源泉が見つけられないでいた。
「なんだかよく分からない、どこでもないどこか」にあるもののように思えた。
けれど最近感じるのは、集中力は肉体の特定の場所から生まれてくるということ。
それが、末端神経である、手と足の感覚だ。
瞑想で座禅を組むと、手と手が触れ、足と足が触れ、足と地面も触れることになる。
だからこれは、人間にとって最も集中しやすい姿勢だということに気付いた。
手足というのは実は、ものすごく敏感に作られているからだ。
(上の図では足は小さく描かれているけれど、手に匹敵するぐらい、足の感覚も鋭敏だと僕は思う)
だから僕は最近、歩く時は呼吸でも、周りの景色でもなく、まずは足の感覚に注意を向ける。
そうすると、ものすごく心がセンタリングしやすいことに気付く。
足裏を中心として、心地良い、安定した感覚が広がっていく。
(足の情報収集力は実はすごくて、人類はそれを忘れてしまっているという説もある)
集中力の源泉が手足にあるだなんて、とても頭では信じられないだろう。
だけど、どれやらこれは本当みたいだ。
瞑想をする時も、歩く時でも、ぜひ手足の感覚に注意を向けてみてほしい。
他の場所に意識を向けるより、きっとうまくいくはずだ。