金の卵の話 〜瞑想がマイナスになる?〜
瞑想のトレーニングを続けていると、
「気付いてしまうこと」
の罠に気付くかもしれない。
例えばついさっきまで、とても良い気分だったのに、
「良い状態だ」ということに気付いた瞬間に、状態が崩れてしまうことがあるかもしれない。
そんな時は、意識をコントロールして元の状態を取り戻そうとしても、なかなかうまくいかない。
必要なのは、まったく逆のやり方。
「なるべく状態を壊さないこと」だ。
卵を握りつぶすな
すごく良い状態というのは、言ってみれば、
金の卵を手に持っているみたいなものだ。
だけどいったん自分が「金の卵を持っている」ということに気付くと、慌てて握りつぶしてしまう。
本当は「ただ持っている状態」を、なるべく壊さずに、手付かずの状態で置いておけば良い。
このことを理解してから、僕は自分の「良い状態」に気付いて、なおかつそれをキープ出来るようになってきた。
頭と体
僕らが「とても良い状態」にある時というのは、あまり頭で考えず、体全体がうまく機能しているときだ。
僕らの無意識が統合的にバランスを取っていると「とても良い状態」は現れる。
だけど「とても良い状態」に「思考」が気付いてしまうと、
思考は「この状態を続けなきゃ」とぐるぐると回り始める。
僕らは体を離れて、頭で状態をコントロールしようとし始める。
まったくフィールドが違う世界なのに、頑張って空回りしてしまう。
だがベストの状態は、頭ではなく体が知っている。
コツ
「頭」の世界を離れて、「体の感覚」を感じ取るトレーニングを、普段から積んでおこう。
たとえば風が肌に当たる心地良さ、地面に座っている心地良さなどを、敏感に感じ取れるようにしていくと良いだろう。