思考は悪者なのか? 〜矢印の方向の話〜
マインドフルネスのトレーニングを始めた頃は、混乱した。
なぜなら「思考が浮かんでくるたび、呼吸に意識を戻しなさい」と言われるから。
たとえ、マインドフルネス関係の本にそういう意図はなくても、これはすごく誤解されやすい部分だと思う。
まるで思考や言葉や意図が、避けるべきもののように思えてくるから。
だけど、僕のいまの理解はこうだ。
重要なのは「思考そのもの」ではなくて「矢印の方向」だと。
自動思考 => 心
たとえば、思考が自動的に働いて、心身にダメージを与えている時。
この場合は、思考がマイナスに働いているわけだから、思考は悪者だ。
心が訓練されていない状態では、多くの人はこの状態にあると思う。
この場合、まずは「思考」のレベルを落として、「もっと重要なもの」を見つける必要がある。
まずはいったん「思考だらけの世界」から、離れる必要がある。
意図 => 心
だけどマインドフルネスのトレーニングを積んでいると、思考や言葉とも、わりと仲良く付き合えるようになってくる。
なので「言葉」を力点として働かせて、トレーニングに役立てることも出来るようになってくる。
たとえば人の幸福を願うトレーニングをする時は、言葉というものは役立つだろう。
ここでのポイントは「意図的に言葉を使う」「意図的に思考と付き合う」という部分だ。
まとめ
- 自動的に湧き上がる思考からは、いったん離れる必要がある
- 「意図的」に言葉や思考を扱えば、マインドフルネスの武器になる