じぶんのもちもの、ぼくのもの
「これは、僕のものだ」っていうものって、ある?
「これは僕のものだから、人にはさわらせない」っていうもの。
それは、おもちゃかもしれない。
家かもしれない。
お母さんかもしれない。
だけど、ちょっと思い出してみよう。
そって、一体いつから「僕のもの」だと思ったんだろう。
もしかして「僕のもの」だと思っているものは、
一番最初は、誰のものでもなかったんじゃないかな。
たとえば、おもちゃだったら、お母さんに買ってもらったのかもしれない。
たとえば家だったら、お父さんが買ったものなのかもしれない。
だけどそのお父さんも、最初は家を持っていなかったのかもしれない。
お母さんだって、そのまたお母さんが生んでくれたから、生まれてきたんだ。
大人の世界でも、子供の世界でも、誰かが「これは、A君のもの」「これは、B君のもの」って決めているけれど、
本当は、最初は、そんなルールは無かったんだと思うんだよね。
別に「僕のものだ」って思うこと自体は悪くないけど、
「僕のものだ」っていう気持ちが強すぎると、ケンカになったり、苦しい気持ちになったりすることが多くないかな。
だから、人に貸してあげてもいいし、もし飽きたら、あげてしまってもいいかもしれない。(お母さんは、人にはあげられないけれど)
借りているものなら、いつかは返すのも、悪くないよね。
そういう気持ちでいると、毎日は、ちょっとだけ楽しい気持ちで過ごせると思うんだ。