これからは「時間管理術」より「エネルギー管理術」だ。 (疲労困憊の対策)
いま「成功と幸せのための4つのエネルギー管理術」を読んでいる。
これは、エネルギーに対する理解を根本から覆す本かもしれない。
疲労困憊の日
僕は、最近「仕事で疲れ果ててしまう現象」に悩んでいた。
特に午後に、疲労困憊のレベルが高い日がある。
幸いにも、午前中はエネルギーがフルチャージされた状態で、仕事をスタートできることが多い。
本当に体も心も軽くて、心地良く、清々しい状態。
「今日はなんだか一味ちがう」「この調子なら、1日最高の状態でいられそうだ」と思う。
だけど、1日の終わりにかけて、想定よりも速いスピードで、だんだんと疲労が溜まってくる。
あんなに清々しかったコンディションがだんだんと陰り、エネルギー状態は坂を転がるように悪化する。
むしろ、午前に高いエネルギーがある日こそ、仕事終わりには疲労困憊することが多い気がしていた。
疲労は不思議
こんな現象がなぜ起こるんだろう。
「自分への過信で、スピードを出しすぎているのだろうか」
「やはり仕事というものは、疲れるものなのだろうか」
などと考えるけど、なかなか答えが出ない。
疲れ果てる日と、そうでない日の違いがよく分からない。
同じように働いているつもりでも、疲れる日と疲れない日がある。
知識がない状態では「人体の不思議だ」と片付けるしかなかった。
回復行為の実践
しかし「4つのエネルギー管理術」を参考に、意識的に「回復の儀式」を実践してみたところ、驚くべき効果があった。
「こんなにも頭が冴えるのか」「こんなにもエネルギー状態が違ってくるのか」と強く実感した。
僕に必要なのは「回復に対する理解」と「適切な回復計画」だったのだ。
具体的な方法
僕の場合は、次のとおりに回復行為を実践した。
「業務中、常に自分の呼吸を意識して、息が乱れないように気を遣う」
「肉体の疲労を感じたら、5分ほどパワーウォーキングする)」(肉体の回復)
「頭の疲労を感じたら、ぼーっとしながら、ゆっくりと外を眺める」(頭脳の回復)
「眠気を感じたら、5分だけ目を閉じて休む」
これを必ず「疲労を感じ始めた時」「疲労レベルが低い間」に実行するのだ。
自分が必要と感じる見積もりよりも、ずっと早く回復をおこなう。
そして「今、どれが適切な回復方法だろう」ということも考える。
これが本当に効いた。
休憩なんて取るに足らない?
「休憩なんて、皆していることだ」って思うかもしれない。
だけど本当に重要なのは、ただ休むことじゃない。
回復の「種類」「質」「頻度」「量」「タイミング」を適切な管理して、実践する ということだ。
必要なタイミングで、必要な量だけ、必要な種類の回復をおこなうことで、休憩の威力は数十倍にもなる気がした。
直線的な理解
僕らというものは普段、エネルギーに関して直線的な考え方をしがちだ。
「いつ休憩しても、だいたい効果は同じ」「回復量も同じ」だと考えている。
だけど人間の体はそういう風には出来ていない。
たとえば疲労困憊した後に1時間の休憩をとるようでは、あまりにも遅すぎる。
それよりも、疲労を感じる前に、5分の休憩をした方が良い。
そして、だいたい僕らの疲労に対する対応は「遅すぎる」から、素早く対応をおこなうようにする。
(タイミングで命運が分かれる)
実践しなければ効果はない
もしかしたら、こんな情報は「話には聞いたことがある」という人もいるかもしれない。
だけど重要なのは「頭では分かっていること」を「本当に必要だと理解」して「実践に落とし込めるかどうか」だ。
会社などで、複数人で働いていると、大胆な回復計画をとるのは、なかなか勇気がいることだろう。
疲れを感じ始めても、その事実を否定して「まだ作業を続けよう」とか。
「ぼーっと外を眺めたりしたら、さぼってると思われないだろうか」とか、社会的ハードルはあるかもしれない。
だけどいざ、自分の行動体系を変えて、高いエネルギー状態を経験すれば、もう元には戻れなくなるはずだ。
そして、エネルギー状態を改善することで、結果的には、業務に大きく貢献することになる。
(逆にエネルギー状態を管理しなければ、業務に悪影響を与えていることになる)
回復の地位を高めよう
僕らは休憩や回復を、重要なファクターだと理解していない。
働くことの「おまけ」のようなものだと考えている。
だけど僕らは、もっと回復について理解して、もっと心地良く、幸福に働くことが出来るはずだ。
良い回復
- 「仕事は長距離走ではなく、短距離走の繰り返しだと理解する」
- 「疲労を感じる前に休憩する」(疲労状態を否定しない)
- 「短いインターバルでも良い、必要な回復をこまめにおこなう」
- 「適切な種類の回復をおこなう」(ぼーっとする、仮眠、運動など)
- 「良質な回復の時間、場所を持つ」(儀式にする)
- 「回復が完了してから、仕事を再開する」
悪い回復
- 「長距離走のように仕事をすると、エネルギー状態は下降の一線をたどる」
- 「疲労困憊してから休むのは最悪」
- 「クオリティの低い回復方法では、エネルギーは取り戻せない」
- 「回復の種類を選び間違えると、回復しづらい」(たとえば、眠くないのに仮眠したり)
- 「回復が完了する前に、仕事を再開してはいけない」