読書で瞑想できるんです 〜集中力を付けるリーディング術の効果〜
僕は読書が好きだ。
だからかどうか分からないが、読書は瞑想のトレーニングと、すごく相性が良い気がしている。
読書というのは、人間の「意識」が深く関わっている行為だ。
だから意識のトレーニングにはもってこいだ。
ところで、あなたもいままで、本を読んでいて「いつの間にか内容が頭に入っていなかった」という経験があるだろう。
つまりこれは逆に言うと、読書では自分が「上の空になっていたこと」がすごく分りやすいということだ。
ちなみにここでいう瞑想というのは、目を閉じて座るんじゃなくて、もっと広い意味での意識のトレーニングのこと。
(なので目を閉じなくても良いし、もし目を閉じたら本を読もうとしたら、それは瞑想じゃなくて超能力のトレーニングになってしまう)
僕の場合はこんな感じです
僕がやっているのは、こんな感じのトレーニング。
- 「重要なのは本の内容ではなくて、読書を通して、意識のトレーングすることだ」ということを、最初に理解しておく。
- 本の内容以外に意識が向いたことに気付いたら、本に意識を戻す。(たとえば目の前に置いたコーヒーが飲みたいとかいうことに意識が逸れたら、それに気付く。これには何度でも気付いて良いし、気づく回数が多ければ多いほど、それがトレーニングになる)
- 集中するのは良い。だけど、本の内容に完全には引き込まれずに、呼吸や意識を平静に保つようにする。たとえば、体に力が入っていることに気づいたら、リラックスできるかどうか試してみる。呼吸が乱れていたら、整える。
- 読書をしながら、自分の意識の状態が変わっていくのを観察する。ある時は集中状態に入り、ある時は非集中状態に入る。その波を味わってみる。
- 読書に疲れたら、ゆっくりと休む。目を閉じて、回数を決めて、ゆっくりと呼吸をカウントする。
(ポイント) 瞑想 > 読書
読書によるフロー体験
自分の意識状態を観察しながら、そのバランスを取って、さらに本の内容まで把握する。
これはなかなか高度な技だと思う。
これが普通の読書と違うのは
あくまで「瞑想=意識のトレーニング」がメインだということ。
つまり「上の空になる」のではなく、
逆に「完全に本の内容に引き込まれてしまう」のでもなく、
その絶妙な中間地点に、意識を導こうするチャレンジだ。
本の選び方
僕の場合、集中力が高い時は難しい本を、集中力が低い時はやさしい本を選ぶようにしている。
ちなみにこれは、個人によって難易度が違う。
自分が抵抗を感じるのが難しい本で、感じないのがやさしい本だ。
たとえば一般的には
「あまり読んだことのないジャンルの、理解しづらい専門的な本」であれば難しい本だし、
「読み慣れた作家の、文字数が少なめの小説」であれば、難易度が低い、やさしい本だといえる。
ちなみに「理屈で考えると、やさしそうな本」でも、心は「難しい」と感じている場合もあるし、その逆もある。
「心が抵抗を感じるレベル」がそのまま、難易度だと理解するのが良いだろう。
効果
このトレーニングで
「難しいことをしながら、なおかつリラックスして、集中する」という能力が身につくはずだ。
いわば「フロー状態」を意識的に作り上げるためのトレーニングだと言える。
特にオススメなのは、そもそもフロー状態や集中力、瞑想に関係する本を読みながら、同時に読書で瞑想のトレーニングをおこなうこと。
こうすれば読書の最中にも「いま、瞑想をしているんだ」ということを思い出せるし、二乗の効果が得られるだろう。
そして、もし余裕が出てきたら、瞑想には全く関係のない本でも、瞑想状態を保てるかどうかチャレンジしてみるのはどうだろうか。