経験と幸福の関係性 〜「幸せをお金で買う」5つの授業〜
人は何故「経験」という、形の無いものにお金を払うのだろう。
それは「経験」の中にこそ、人生の意味が溶かされているからだ。
そして経験は最も、幸福の近くに住む。
僕らは経験を買っている
- ディズニーランドに行くのは、アトラクションに乗るためではなく、幸福な経験をするためだ。
- カフェに入るのは、コーヒーを飲むためではなく、ゆっくりとした時間を過ごすためだ。
僕らの多くは既に、このことを理解している。
世界全体もますます、経験を重視するようになってきている。
モノよりも経験にお金を使う
『「幸せをお金で買う」5つの授業』には、モノよりも経験のためにお金を使う方が、人は幸福感を得やすいと書かれている。
この話に、僕はものすごく共感を覚えた。
ただし、同じお金を払って、同じような場所に行ったからといって、同じぐらい幸福な経験が手に入るとは限らない。
何故なら、お金を払うことは幸福のトリガーにこそなりはするが、経験そのものではないからだ。
(もし仮に同じお金を払って、確実に同じぐらい幸福になれるのならば、やはりお金持ちが一番幸福だという話になる)
たとえば500円を使ってカフェで時間を過ごすにしても、その「過ごし方」によって、まったく経験の質は変わってくる。 それほどに人の心理的プロセスというものは、奥深くて繊細なものだ。
瞑想は経験をうまくする
日頃から瞑想を続けていると、どのような場所でも、経験をすることはますます上手くなってゆく。
経験がうまくなるということは、人生の過ごし方がよりうまくなり、より幸福を感じやすくなるということだ。
そのコツは、たとえば次のようなことだ。
- カフェにいる時、コーヒーを飲むことではなく、カフェで過ごすという経験に意識を向けてみよう。
- コーヒーを口に運ぶスピードや、周りの雰囲気の感じ方で、経験の質が変わることを感じてみよう。
- 本を読んでいる時、本の内容よりも、本を読みながら起こる、自分の心の反応に意識を向けてみよう。
- 読むスピードや、ページのめくり方によっても、心の反応が変わってくることを感じてみよう。
「引きの視点」で世界を見てみる
たとえば「コーヒー」がこうだとしたら、
「コーヒーを飲む経験」はこんな感じだ。
ほんの少しぐらいは伝わっただろうか。
注意
「経験を味わう」というのは、僕らが長年、封じ込めてきた心の働きだ。
だからたとえば、10回に9回はうまくいかなくても当たり前だ。
ゆっくりやってみよう。
幸福になるためのトレーニングは、焦らずにやるのがコツだ。
ところで
そんなブログを書きながら2杯目のコーヒーを頼んだら、スタバの店員さんがエッグサンドイッチをおまけに添えてくれた。
これこそ「経験の提供」である。